葬儀相談コラム


第95回 喪中はがき



喪中はがき  ■95-1 喪中はがきとは?
 二親等(兄弟姉妹、祖父母、孫)までの近親者が亡くなったとき、故人の死を悼んで身をつつしむことを「喪に服す=服喪」といいます。喪に服すのは1年間。この期間のことを「喪中」といいます。喪中の間は身をつつしむ、つまり、おめでたいことをしないため、喪中にお正月がおとずれたときは、松飾り、おせち、初詣などはひかえます。そして、年賀状も送りません。その代わりに「喪中はがき」を送ります。これは年賀状を欠礼するという挨拶状の意味があります。
 喪中はがきには、次のような文例が使われます。なお、文例は便宜的に横組みで表示していますが、本来は縦組みの筆字で出すのが礼儀です。

喪中につき年末年始の御挨拶を御遠慮申し上げます
本年〇月母〇〇〇〇が永眠いたしました
ここに本年中賜りました御厚情を深謝いたすと共に
明年も相変わらぬ御厚誼のほどをお願い申し上げます。
平成〇年〇月


〒〇〇〇―〇〇〇〇
東京都〇〇区〇〇町〇〇丁目〇〇番〇〇号
〇 〇  〇 〇


 喪中はがきは必ず「喪中につき新年の御挨拶を御遠慮申し上げます」という挨拶文から始まります。続いて「誰が、いつ、何歳で亡くなったのか」「故人が生前お世話になったお礼や挨拶」などが書かれます。喪中はがきに「年賀」「おめでとう」などの言葉は使用してはいけません。また、文章は句読点を入れずに作成します。
 喪中はがきは、年賀状の欠礼として送るものですから、年賀状の準備の始まる前、11月から遅くとも12月上旬までには送るようにします。





■95-2 寒中見舞いはがきとは?
 喪中はがきを受け取ったら、2月上旬までに「寒中見舞いはがき」を出す習わしがあります。寒中見舞いとは、寒さが厳しい季節に送る季節の便りの一種で、喪中のときに年賀状に代わって挨拶を交わすときに用いることができる伝達手段です。
 寒中見舞いはがきには、次のような文例が使われます。

寒中お見舞い申し上げます
毎日寒い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
昨年はいろいろとお世話になりありがとうございました。
本年も変わらぬお付き合いの程、よろしくお願い申し上げます。
この冬は例年になく寒さが厳しいようです。皆様もどうかご自愛下さいませ。

平成◯年一月


 喪中はがきをもらい、年賀状を出さずに挨拶ができないままに終わることはよくあります。年賀状は出さなくても、寒中見舞いで挨拶することはできます。
 また、亡くなっている家族宛てに年賀状が届いたというようなときの返信にも、寒中見舞いは使えます。亡くなったことの連絡が行き届かなかったことをお詫びするとともに、故人とのお付き合いに感謝をする言葉を添えた文面で送りましょう。





■95-3 余寒見舞いとは?
 節分(2月3日ごろ)が過ぎてから出す季節の挨拶状のことを「余寒見舞い」といいます。寒中見舞いは、寒さが1年のうちで最も厳しい大寒の1月20日ごろまでに出す季節の挨拶状のことですので、それ以降は「余寒見舞い」とします。
 余寒見舞いはがきには、次のような文例が使われます。

余寒お見舞い申し上げます
暦の上では春とはいえ、厳しい寒さが続いております。
皆様はお元気でお過ごしでしょうか。
おかげ様で私どももつつがなく過ごしておりますのでご休心ください。
本当の春が待ち遠しい毎日ですが、お元気で過ごされますよう祈りいたします。


平成◯年一月







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