葬儀相談コラム
第78回 見守りサービス
■78-1 見守りサービスとは?
一人暮らしの高齢者や身体の不自由な高齢者に生活上もしものことがあったときに備えて、家族に代わって安否や体調の確認を行ったり、救護のために駆けつけるなどのサービスを行うのが「見守りサービス」です。「家族が離れていて高齢家族の生活状況を確認できない」「高齢のためケガや病気が心配だ」「認知症のための徘徊や悪質商法にかかわっていないか心配だ」「火の消し忘れや戸締りのし忘れなどが心配だ」など、高齢者の生活にかかわる心配事に備えてくれるサービスで、最近、注目されています。「見守りサービス」は郵便局をはじめ、さまざまな事業会社が行っています。
■78-2 郵便局の「見守りサービス」
〈みまもりサービス〉
郵便局社員等がサービスの利用者宅に訪問する際に、生活の様子を確認してくれるサービスです。希望者には確認結果を指定する先に報告してもらえます。サービス利用者は、事前に定められた日時に在宅するものとし、その日時にみまもりサービスが実施されます。ただし、指定の訪問日時に2回連続で不在だった場合などではサービスが実施されたものとして扱われます。サービスは有料で、月1回/30分訪問コースは1,980円(税別)、60分訪問コースは2,480円(税別)です。訪問を追加したいときは、オプションとして1回につき30分1,500円、60分2,000円の追加料金を支払えば可能です。
また、生活に関する相談や医療機関の紹介などのほか、悩みについての話し相手など、いつでも相談できる電話相談窓口を24時間利用することができます。さらに、全国の「かんぽの宿」に宿泊の際に1泊につき1名あたり500円分の割引が実施される特典もあります。
〈みまもりでんわ〉
郵便局では、見守り訪問のほか、電話による毎日の体調確認サービス「みまもりでんわ」も別途料金で行っています。「みまもりでんわ」は、指定された時間帯に体調確認を含めた自動音声電話を掛けてもらい、確認した体調確認結果を、指定した報告先(最大4件まで同報)にEメールで知らせてくれます。自動音声電話は、通話時間内に体調確認を含めた録音メッセージが流れ、サービス利用者が「1」〜「3」の番号を選択し押すことによって、サービス利用者の体調を確認するものです。なお、「非着信や無応答が2回連続で続いた場合」「留守番電話へ着信した場合」「誤った番号が選択された場合」「通話時間内に番号が押されなかった場合」はサービスを実施したものとみなされます。
「みまもりでんわ」も有料で、固定電話では月あたり980円、携帯電話では月あたり1,180円かかります。
■78-3 その他のサービス
安否や体調確認のほか、防犯センサーや煙センサーによるホーム・セキュリティ、救急ボタンを押せば緊急対処員がすぐに駆けつける救護駆けつけ、空間センサーで一定時間動きが確認できない場合に異常信号が送信されるサービスなど、セキュリティを重視した見守りサービスを提供する事業者もあります。料金は初期費用30,000円(税別)、月あたり6,000円(税別)と、郵便局の見守りサービスよりは高めになるようです。
東京ガスの「みまも〜る」は、離れて暮らす家族のガスのご利用状況を、携帯電話のEメールやパソコンで毎日知らせるサービスです。日々のガスの使われ方から、食事の支度や入浴などの生活パターンを確認することができ、遠距離介護をサポートするサービスとして役立ちます。月額利用料は940円(税別)です。
東日本電信電話の「フレッツ・ミルエネ」は、家庭の消費電力量等をパソコンやスマートフォン、タブレットに「見える化」するサービスで、離れて暮らす家族もインターネットを通じて、電気の使用状況が確認でき「見守り」としても活用できます。また、設定した時間の電気量を判断し、メールで知らせる「電力変動お知らせ機能」も活用できます。料金はフレッツ・光料金のほか初期費用1,000円、月額利用料400円です。
センサー・機器等による高齢者の見守り・安否確認サービス実施企業は、各地域の公共団体で案内しています。興味・関心のある方は、お住まいの地域の公共団体の窓口に問い合わせるとよいでしょう。
コラム一覧へ