葬儀相談コラム


第7回 介護の方法



介護の方法 ■7-1 訪問介護



介護の方法は様々ですが、住み慣れたマイホームで暮らしたいという思いを手助けするのが「訪問介護」です。



訪問介護は、公的介護保険制度に基づいて作成された「ケアプラン」に沿って、介護される人に合ったメニューを提供するサービスです。

サービスの内容は、各家庭にホームヘルパーが訪問し、身体介護や生活援助を行います。訪問介護サービスを利用できるのは、公的介護保険で要支援1〜2、要介護1〜5の認定を受けていることが条件です。

身体介護の代表的な介護としては、ベッドからの起き上がりを手伝うことや、トイレの介助や入浴の手伝い、食事の介助などが挙げられます。

生活援助の代表的な援助としては、食事の用意や掃除・洗濯、介護される人から依頼をされた品物の買い物など、身体介護と生活援助の内容は、いたってシンプルなものです。


自分の意思で在宅を決めても、ホームヘルパーに頼ってばかりいると、身体の残存機能までもが衰えてしまうことがあります。訪問介護では、自分ができないことを手伝ってもらったり、援助を受けながら生活を自立させることが目標です。「やってくれるから」「お金を払っているんだし」というように考えずに、介護される人がどこまでできるのかといった身体機能を家族も知っておき、ホームヘルパーに任せきりにならないように注意しましょう。

身体介護や生活援助を行うホームヘルパーには、それらを実施するスキルがあることが必要ですが、併せて「心を通わせられるのか」も大切なポイントです。

ホームヘルパーと介護される人の相性が合わないなと感じるときは、ケアマネージャーに相談してホームヘルパーを変えてもらったり、どのようにすればよいかを話し合うことが大切です。


ホームヘルパーは、身体介護や生活解除のほか、介護に関する相談に乗ってくれたりアドバイスもしてくれます。高齢者の中には、「他人を家庭に入れる」ことを嫌がる人もいますが、しっかりと心の交流ができれば、介護される人や家族にとってもたいへん心強い存在になります。介護される人の好き嫌いや思いこみだけを優先させずに、家族も積極的に心の交流を図り、スムーズな訪問介護が受けられるような体勢作りを心掛けることが必要です。



■7-2 通所介護



生活の拠点は住み慣れたマイホームに置いておき、日常の介護サービスを通いながら受けることができるものを「通所介護」と言います。別名、デイサービスとも呼ばれます。

デイサービスが受けられる人数は施設ごとに違いがあります。受け入れられる定員は概ね20人から30
人というのが一般的です。少人数制となっていますので、介護される人やその家族の個々のニーズにも応えられるようになっています。

通所介護サービスが利用できるのは、65歳以上で要支援1〜2、要介護1〜5に認定されている人のほか、40歳以上65歳未満で19
種類の特定疾病により、要介護認定を受けている人となります。

通所介護サービスで受けられるサービスは、送迎や健康チェック、入浴やリハビリのほか、昼食、おむつ、レクリエーションなどです。

身体状況によって通常の浴槽では入浴できない人でも、通所介護サービスを利用すれば、スタッフによる入浴介助が受けられます。

また、通所してくるメンバーは限られていますので、顔なじみになったり、スタッフだけでなく利用者同士でも心を通わせられることができるのもメリットの一つです。



〈利用者のある一日〉

・自宅にお迎え



・施設に到着後、健康チェック



・個別に組まれたリハビリメニューを実施



・昼食(バランスを考えたメニューが提供される)



・季節に沿ったレクリエーション



・入浴(介助あり)



・おやつ



・自宅までお見送り




■7-3 施設介護

住み慣れたマイホームではなく、施設に入所して介護を受けることを「施設介護」と言います。主な施設は、「介護老人保健施設(通称:老健)」「特別養護老人ホーム(通称:特養)」などのほか、認知症を患っている人が入所できる「グループホーム」などです。


施設介護の最大のメリットは、介護のすべてをプロに任せられることです。在宅介護や通所介護は、ホームヘルパーなどの力を借りながら介護にあたるものの、家族はある程度の時間を介護に割かなくてはなりません。

施設介護であれば、24時間、プロによる介護が受けられるため、忙しい家族にとってはとてもメリットがあります。

とはいえ、24時間プロにお願いするのですから、その分のコストはかかってしまいます、経済的なゆとりがあっても、住まいの近くに施設の定員の空きがないこともあり、スムーズに入所できないこともあります。この場合には、入所できる施設が見つかるまでは、在宅介護をしなくてはなりません。経済的なゆとりがあったとしても、在宅介護や通所介護に関する知識を深めておくことが必要です。

執筆:飯田道子(CFP認定者)
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