葬儀相談コラム


第43回 お布施について



お布施 ■43-1 お布施について

 一般に、お葬式や年忌仏事供養をした時、お寺へ差し出すお金等のことを、お布施といっています。中には、お経代とか回向代などとも言いますが、多くの人は、お経を上げてもらった代金、つまり宗教的サービスの対価と思っているのではないでしょうか。
 献辞辞典では「本来の意味は「他人に金品を施すこと」を言いますが、仏教におけるお布施はご本尊に「感謝の気持ちで施し供える」との意味合いがあります。形の上では、葬儀や法要において回向や供養を頂いた寺院や僧侶に対して贈る謝礼の表書きの献辞 に用いるものですが、本来はご本尊への施しお供えであることから、受取るお寺側の方では「お預かりする」という受取り方をします。 (献辞辞典の解説より)」
 このように、お経を上げてもらうという清浄なことに対して、清浄な気持ちで顕す感謝・御礼・寄付のこととして理解できます。ちなみにキリスト式の場合は、「献金」と表書きをします。




■43-2 お布施以外

 一般葬儀の際、お寺、又は宗教者に差し出すお金をお布施と称していますが、実はお布施以外に包むものがあります。
★まず戒名料、仏式の場合、戒名をつけていただいた場合は、お布施とは別に戒名料を包みます。
★御車代、葬儀・葬式のために出向いていただいた場合は、お布施とは別に御車代を包みます。
★御膳料、都合により宗教者がお食事の席に付けない場合は、お布施とは別に御膳料を包むのが礼儀です。




■43-3 お布施の目安

 決まった金額(相場)はありませんが、葬儀・葬式の日数や内容、地域によってお布施の額は違ってくるようです。いくら包めばいいのか分からない場合は、お世話になった葬儀社、同じお寺の檀家の方やもしくは宗教者に直接相談するとよいでしょう。
 戒名料はお布施の中に含まれる場合もあります。戒名料とはその名の通り戒名を付けるための料金ですが、実は戒名には値段がなく、戒名をいただいた僧侶への布施として読経料などと共に「御布施」として一括でお支払いになる場合が多いようです。
 宗派により目安になる相場のようなものは、インターネット上には様々な形で見つけられると思います。これも参考にするといいでしょう。
 御車代、御膳料は5,000円から20,000円位の間でしょう。
 お布施を渡すタイミングには特に決まりはありません。頃合いを見計らって渡したい時に渡してかまいません。またお布施を直接手渡すのではなく切手盆か、ふくさの上に載せお渡しするのが礼儀です。渡す際は宗教者から見て正面になるように上下逆向きでお出しします。


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