葬儀相談コラム
第38回 バルーン葬
■38-1 バルーン葬とは?
以前、自然葬をご紹介しました。自然葬とは、墓石を伴う墓ではなく、海や山などの自然に遺骨を還すという葬送の方法です。海中に投じる散骨や野山に納める樹木葬などが自然葬としては一般的です。
バルーン葬とは散骨の一種で、宇宙葬とも呼ばれています。バルーンの中に遺灰を入れて、ヘリウムガスで膨らませて、直径数メートルの巨大な風船を作ります。放たれたバルーンは、そのまま上昇し、成層圏と呼ばれる地上30数キロメートル付近まで数時間で到達します。バルーンは気圧の影響を受けて、地上にあったときの何倍もの大きさに膨張し破裂。そうして、遺灰は宇宙に散骨されるという壮大な葬送です。また、カプセルに遺骨を入れてロケットで宇宙に打ち上げ、地球を周回後、大気圏に突入し燃え尽きるといった宇宙葬もあります。
■38-2 バルーン葬の料金は?
葬送の基本料金としては20万円前後のようです。このほか、遺骨を粉末にするための料金や、バルーンを上げるための場所の確保、葬送業者スタッフの交通・宿泊等の料金が別途かかります。総額でどれだけの料金がかかるのかは、一般の葬送と同様に、葬送業者に見積もりをお願いして、料金を確認するとよいでしょう。
■38-3 バルーン葬の注意点は?
遺灰にして空高く昇らせるため、重量に制限があります。そのため、例えば夫婦二人の遺灰をひとつのバルーンに入れることはできません。ただし、ペットの遺灰を入れることは可能のようです。また、遺灰に限定されていますので、故人ゆかりのものを入れることもできません。