葬儀相談コラム


第2回 最新葬式事情



最新葬式事情 ■2-1 最近流行のお葬式は?

《花祭壇》
一般的な白木の祭壇ではなく、生花で飾られた祭壇。最近急増しています。
《直葬》
通夜、葬式を行わず、火葬だけを行う見送り方で、火葬式とも言われます。法律によって死後24時間は火葬できないため、自宅に連れて帰れない場合は葬儀社や斎場の安置所に遺体を預けることになります。安置所によっては預けている間は対面できず、対面は火葬場で数十分間だけというケースもあります。それでは十分なお別れができず後悔する例も多いので、直葬を選ぶ際には慎重に決める必要があるでしょう。
《一日葬》
ワンデーセレモニーとも呼び、通常2日間かけて行う通夜と葬式を1日で行うスタイルです。
《無宗教葬》
宗教的儀式の入らない葬式。焼香の代わりに花やロウソクを捧げたり、音楽を演奏したり(音楽葬)、工夫を凝らした葬式が多いようです。ただ、自分の家は無宗教と思っていても、実はそうではない場合がありますので、親族に確認しておくことが必要でしょう。
なお、菩提寺は檀家の葬儀を行う責任があり、仏教では通夜、葬儀ともにそれぞれの意味を持っています。「直葬」「一日葬」「無宗教葬」などの新しいスタイルの葬式を行うときには、菩提寺の了解が必要です。


■2-2 お葬式に備えて用意しておきたいものは?

ズバリ、名簿と遺影に使える写真です。
もしもの時に連絡してほしい人の名簿があると便利です。家族葬のような参列者を限定するお葬式でも来てほしい大切な人には名簿に印を付けておきましょう。会社や地域などの団体のキーパーソンを書いておくと、キーパーソンから連絡してもらえるので、参列者への連絡が楽になります。
亡くなった人の顔は遺影で覚えている、と言われます。自身のお葬式に備えて、お気に入りの1枚を用意しておくと良いでしょう。最近では遺影を専門に撮っている写真館もあります。


■2-3 葬儀社選びとプランの決定

病院で亡くなると、遺族は、すぐに葬儀社の手配を迫られます。しかし、大切なご家族が亡くなった直後で気が動転しているときに、短時間で納得できる葬儀社を探すのは困難です。故人にふさわしく家族にとって納得できるお葬式を執り行うには、葬儀社を前もって選んでおき、お葬式のプランもあらかじめ決めておくことが何よりも大切です。
最近は、事前相談を受け付けている葬儀社が多くなりました。直接、葬儀社に出向き、自分の希望を伝えて、お葬式の見積もりを出してもらいましょう。その時にこちらの意見をよく聞いてくれるかどうかなど、葬儀社の面接をする気持ちで対応を見るのもよいでしょう。葬儀社を複数社見て比較していると、お葬式のことそのものを詳しく知ることができるようにもなります。


■2-4 互助会に入っていれば心配ない!?

「互助会に入っているからお葬式のことは心配ない」と安心している人はいませんか?
「冠婚葬祭互助会」とは、冠婚葬祭サービスの提供を目的とした前払式特定取引業を行う事業者のことです。仕組みは、将来、冠婚葬祭サービスを受ける権利の代金を分割方式で前払いするものです。満期後は契約に見合った内容のお葬式のサービスを受けることができます。満期が来る前でも、差額を払うなどの方法でお葬式への利用は可能な場合もあります。
前払いなので、掛け金には利息は付きません。互助会の仕組みについて正しく理解せずに入会しているケースも多いので、次のような点に気をつけてください。

×掛け金だけで葬式はできません
お葬式を執り行うには様々な費用がかかります。掛け金でお葬式ができるように錯覚している人がよく見られますが、掛け金はお葬式費用の一部にしかならず、契約にない部分は追加費用という形で請求されてしまいます。
また、互助会は、サービスの権利をあらかじめ買っているので、当初の決められたサービス以外には使えず、現在のお葬式ニーズに対応できていない互助会もあるようです。特に長年加入している場合には、サービス内容の確認をしておきたいものです。

×解約できるはずなのに…
互助会の契約は、その契約内容上も必ず途中で解約できることになっています。ただし、解約を申し出ると、高額の解約手数料がかかるケースもあるようです。
また、解約に応じてもらえなかったり、手続きが面倒だったなど、解約手続きに関する苦情もよく耳にします。

×倒産したときには…
互助会認可業者には会員から預かったお金の2分の1を保全する義務があります。そのため、万一、互助会の運営会社が倒産した場合でも、掛け金の半額は戻ってきます。しかし、裏返せば半額しか保証されない、ということには注意が必要です。

執筆:河原正子(CFP認定者)
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