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第168回 亡くなってからの葬儀社選び


亡くなってからの葬儀社選び
●病院で亡くなると、病院から葬儀関連業者を紹介されます。一番最初に利用するのがご遺体搬送サービスです。葬儀関連業者を利用する際には、必要なサービスをどれだけの価格で提供してもらえるか、しっかり確認するようにしましょう。

●168-1 日本人の8割は病院で亡くなる
 日本人のうち約8割の人は、病院で最期を迎えるそうです。ところで、元気なうちから終活に取り組んで葬儀の段取りまでしっかり決めてあるという人はそれほど多くはありません。また、人はいつ亡くなるかは誰にもわかりません。病室のベッドで臨終を迎えて、残された家族が悲しみにうちひしがれているその最中に慌てて葬儀の段取りを決める、というのはよくあるケースです。

 病院で亡くなると、ご遺体は病院から別の場所に速やかに搬送しなければなりません。病院からご遺体を搬送するには死亡診断書が必要です。死亡診断書には、亡くなった人の氏名・性別・生年月日、死亡時刻・死亡場所・死因・手術の有無などが書かれています。医師が死亡を確認すると必要事項を記入し、最後に医師が名前を自署し押印します。

 死亡診断書が発行されるのは、死因が明確な死や自然死の場合だけです。事故・自殺・突然死・原因不明の市などの場合は警察委託の医師等による検案を経たのち、死亡診断書にかわって死体検案書が発行されます。

●168-2 遺体搬送サービス
 ご遺体の搬送は、死亡診断書が発行されていれば、家族が自家用車で運んでも構いません。とはいえ、多くの場合は病院に紹介された、もしくは事前に契約していた業者の遺体搬送サービスを使うのが一般的です。葬儀関連業者との関わりは、この遺体搬送サービスから始まるというわけです。

 一般的な業者の場合、遺体搬送は24時間・365日対応、1時間以内のお迎え、搬送のみでも引き受けてもらえます。たとえば、葬儀は極めて簡易な直葬を希望していて、「自宅まで搬送してもらうだけでよい」という場合は、遺体搬送サービスのみを1?3万円程度の料金で引き受けてもらえます。ただし、搬送距離や時間帯、他の葬儀関連サービスの利用の有無等により料金が上がることもあります。実際の料金は業者ごとに異なりますのでしっかり確認してください。

 遺体搬送サービスを取り扱う業者にはご遺体安置サービスもおこなっている場合があります。自宅が狭くてご遺体を運べないといったケースでは、ご遺体搬送サービスとご遺体安置サービスを合わせて利用すればよいでしょう。

 ご遺体搬送サービスの失敗談として、「事前にお願いしようと決めていた業者に電話したものの電話がつながらず、病院にせかされてしまい病院に紹介された別の業者で運んでしまい、料金が多くかかってしまった」という話が聞かれます。もし、事前に遺体搬送の業者を決めている場合は、あとでトラブルにならないように連絡を密にしておくことをおすすめします。


●168-3 亡くなってから葬儀社を選ぶ際の注意点
 急な不幸で、葬儀関連業者はまったく決めていなかったという場合は、病院に奨められた業者の利用が一般的です。実は、民間の病院は葬儀関連業者と提携契約を結んでおり、患者が亡くなると提携している業者を紹介する仕組みになっています。もし、ご遺族が紹介した業者に葬儀までの一切を任せたとすると、葬儀料金の一部が病院にバックされます。
 病院に紹介された業者であれば、ご遺体の搬送から安置、お通夜、葬儀、納骨まで葬儀関連の一切を任せることができます。もし、複数の業者を利用する場合は、それぞれの業者とトラブルにならないようにするためにも、契約内容はしっかりと確認してください。



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