●法事は故人を偲ぶとともにご遺族に対して弔意を示すもの。お葬式には腕時計をしないで参列するのが無難です。腕時計をする場合は、薄手、白文字盤、2針のフォーマルな時計を付けましょう。 ●135-1 腕時計はしない お葬式に参列するときには服装や装飾品に関してマナーがあります。法事は故人を偲ぶとともにご遺族に対して弔意を示すもの。その気持ちを表すのがマナーです。喪服と白いワイシャツと黒いネクタイ。さて、腕時計はどうしたらよいか?と悩むものです。お葬式に参列するときは、光ものや派手なもの、カジュアルなものを身に着けてはいけません。腕時計も同様です。ダイバーウォッチやデジタルの腕時計はお葬式には不似合いです。また、お葬式では腕時計を見て時間を確認する行為そのものが好ましくないとされています。高価な腕時計の場合は、見せびらかしていると受け取られることもあります。 こうしたことから、最近は「お葬式には腕時計をしていかない」とするのがよいと言われることが多くなってきました。 お通夜や葬儀の時間はそれほど長い時間とはなりません。故人を偲ぶ時間は腕時計がなくてもよいのです。法事のときは腕時計をしない、または時間を確認したいときはスマートフォンなどで間に合わせてはいかがでしょうか。腕時計をして行っても、葬儀の時間にはポケットにしまっておいてもよいでしょう。ポケットにしまっておくのは、腕時計以外にもネクタイピンや指輪、ネックレスなども同様です。 ●135-2 腕時計をするなら薄手、白文字盤、2針 「お葬式では腕時計はしない」とはいうものの、腕時計にもスーツと同様にフォーマルシーンに適したタイプがあります。一般に、フォーマルな腕時計は、薄型、黒の革ベルト、白文字盤、カレンダーのない2針(時、分)というのが基本です。ただし、お葬式に参列する際には革製品はNGです。ステンレス製などにしましょう。安価なものであれば、1万円〜3万円程度で購入可能です。 腕時計は「靴とベルトの色を合わせる」「スーツと価格帯を合わせる」「体型に合った時計の形をえらぶ」「フォーマルとカジュアルを使い分ける」が基本です。腕時計だけに気を取られずに、スーツや靴にも気を使いましょう。 言うまでもありませんが、もしお葬式に腕時計をしていく場合は、アラーム音などがならないようにあらかじめオフにしておくのが常識です。スマートフォンや携帯電話も、マナーモードではなく電源をオフにしておきましょう。マナーモードでお葬式の途中でメールの確認等を行うこともNGです。気をつけてください。 ●135-3 通夜・葬式の時間 腕時計をしないで通夜や告別式に参列するといっても、おおよその所要時間を知っておくと、時間を気にせずに済むでしょう。一般的な時間経過は次のとおりです。 ●お通夜 18時に開式し19時に閉式するのが一般的です。遺族・親戚はその1時間程度前に式場に集まります。17時に遺族、親族が集合、18時前後に参列者、続いて僧侶が入場、通夜の開始、僧侶の読経、焼香、閉式とここまで約1時間です。そのあと、通夜ぶるまいがあります。全体で3時間程度を要します。 ●告別式 告別式は火葬のスケジュールに合わせて行われます。一般的には10時〜11時に始まり、1時間ほどで閉式。その後、火葬、精進落としが行われ、15時頃に解散となります。斎場や火葬場の予約の状況によっては午後からスタートするケースもありますが、通夜のように夜に行われることはありません。 以上がおおよその目安の時間です。通夜、告別式の日は他に予定を入れることはないでしょうが、目安の時間を参考に、前後の予定・計画を立てるとよいでしょう。法事への参列は集合時間に遅れないよう、余裕の時間を見積もって交通手段を利用するようにしてください。 |