葬儀相談コラム


第121回 認知症の予



認知症
  ●認知症とは、脳の細胞が死んでしまったり、機能が低下してしまったために様々な障害が起こって生活に支障が出る状態のことをいいます。症状としては記憶を失う記憶障害、怒りっぽくなる感情障害、妄想、幻覚、徘徊などがあります。

●121?1 高齢者の5人に1人が認知症になる
 高齢化が進む日本。厚生労働省によると、2025年には認知症患者が700万人を超え、高齢者の5人に1人が認知症になるという報告があります。2015年からの10年で患者数は1.5倍になるとの推計です。

 近年、認知症高齢者が徘徊し鉄道線路内に進入した結果、事故が起こり、多額の損害賠償が発生するという事件が発生しています。

 国土交通省は2014年度から、鉄道事故やトラブルについて当事者が認知症かどうかの調査を開始しています。

 徘徊は認知症中期の代表的な症状です。認知症中期となると、徐々に現在と過去の区別がつきにくくなり、近い時期の記憶から失われてしまいます。たとえば、過去の記憶のとおりに買い物などのために外出しても、その目的を忘れてしまってさまよい歩いてしまうということが起こります。近い記憶が失われるとともに、尿意や便意がわからずに、失禁してしまうことも起こります。

 年齢を重ねると、記憶していた人の顔はわかるのだけれど名前が出てこないといった物忘れの症状が出るものです。記憶力は20歳代をピークに年々減退していくと言われます。50歳代60歳代ともなると、物忘れは誰しも起こります。

 しかし、物忘れと認知症はまったく異なります。物忘れはうっかり時間を忘れてしまったり、時計や財布をどこに置いたか忘れてしまったりと、何が起きているかは認識している状態です。一方、認知症は、時間を見ることも、時計や財布を探していることも、そのこと自体を忘れています。認知症の症状が重くなると、3秒前の記憶すらなくなることもあります。

 残念ながら、認知症は完全に治したり、絶対にならないという病気ではありません。私たちは、認知症とうまくつき合いながら生きていかなければいけません。

●121?2 認知症の予防
 では、どうすれば認知症になりにくいのでしょうか。認知症の予防には、なりにくい生活習慣を心がけることと、トレーニングの2つの方法があります。

 生活習慣の改善には、食習慣、運動習慣、対人接触、知的行動習慣、睡眠習慣の5つが良いと言われています。野菜や果物、魚類を食べ、週3日以上の有酸素運動をし、人とよく接触し、文章を書いたり本を読んだり囲碁や将棋で遊んだり頭を使い、昼寝や太陽の光を浴びるなどの規則正しい生活が良いとされます。認知症は脳の病気ですので、脳に適度な刺激を与える生活が良いのです。

 トレーニングによって能力を維持することも重要です。記憶力を維持するために日記をつける、家計簿をつけるなどが効果的です。料理や仕事など複数の事柄を同時並行で行って注意を払い続けることも効果があります。買い物や旅行の計画を立てるなど、常に新しいことを考えて実行に移していく行動も認知症の予防に役立ちます。

●121?3 軽度認知障害う
 認知症とは、脳の細胞が死んでしまったり、機能が低下してしまったために様々な障害が起こって生活に支障が出る状態のことをいいます。症状としては記憶を失う記憶障害、怒りっぽくなる感情障害、妄想、幻覚、徘徊などがあります。

 健康な状態と認知症の中間にあたる状態を軽度認知障害といいます。軽度認知障害は、記憶や決定、理由付け、実行などのどれか一つについて問題が生じてはいますが、日常生活には支障のない状態です。

 軽度認知障害を放置していると、5年間のうち約50%の人が認知症に進行してしまうといったデータがあります。軽度認知障害の段階で早期発見し、認知症の予防対策を行うことが肝心です。

 最近物忘れがひどくなったと感じたら、軽度認知障害の早期発見テストを受けてみることをおすすめします。心当たりのあるときは医師に相談してみてください。
< 認知症になると、計算能力を欠くなどにより、金融機関との取引から日用品の買い物に至るまで財産管理ができなくなってしまいます。当然ながら、自分の葬儀についての希望を誰かに伝えたり、準備を行うことができなくなってしまいます。そうならないための認知症の予防と早期発見に取り組みたいものです。
 





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