葬儀相談コラム


第114回 墓友ってご存じですか!?



墓友
  ●身寄りがない」「お墓を継承できない」といった人たちの間で、共同の合葬墓を利用するケースが広がっています。親族関係のない友人同士で同じお墓に入ること、この関係を墓友と呼ぶそうです。


  ●114-1 墓友とは?

 「身寄りがない」「お墓を継承できない」といった人たちの間で、共同の合葬墓を利用するケースが広がっています。親族関係のない友人同士で同じお墓に入ること、この関係を墓友と呼ぶそうです。

 お墓はこれまで、親類縁者によって代々供養されるものでした。ところが、最近はお墓の継承者が途絶え、無縁仏や無縁墓となる例が少なくありません。無縁仏を集めて埋葬する場所を無縁墓地ともいいます。死後のこととはいえ、無縁墓地で誰からも供養されず一人さびしく過ごすのは悲しいことですね。そこでいま、「墓友」が注目を集めています。人生の終末をともに過ごした仲間同士で同じお墓に入る、そして死後の世界でも楽しく暮らそうというわけです。

●114-2 京都・常寂光寺の志縁廟
 京都の嵯峨野にある常寂光寺(じょうじゃっこうじ)。山号を小倉山と称するこのお寺は、藤原定家が小倉百人一首を選定したことで知られ、1620年に建立された境内の多宝塔は国の重要文化財となっていることでも有名です。

 ここ常寂光寺には、志縁廟と呼ばれる共同墓があります。平成2年に開設された新しいお墓で、家族や血縁者とは関係なく、境遇や考え方を同じくする人たちがお互いに支え合うことを目的に設立された「女の碑の会」という団体に属する人のためのお墓です。「女の碑の会」は、独身女性による平和運動や人権保護の活動など、世界的視野に立った問題に取り組む団体です。志縁廟に埋葬されるためには、永代供養料として十数万円程度の懇志が必要になります。

●114-3 NPO法人SSSネットワークの「女性のための
 おひとりさまの終活を支援する目的で設立されたNPO法人SSSネットワークでは、2000年に、東京都府中市のバラの霊園「府中ふれあいパーク」の中に「女性のための共同墓」を建立しています。

 「最期に眠る場所が決まると安心」という声に応えたもので、手頃な値段で入れる永代供養墓として人気があります。共同墓の契約者は約300名で、約20名の会員が埋葬されています(2013年現在)。年に一度催される追悼会では、亡くなった仲間を供養するほか、ワインを飲みながら会員同士で楽しく過ごすことが習わしとなっているそうです。

会費は入会金・年会費それぞれ1万円とリーズナブル(正会員の場合)。共同墓を利用できるほか、SSS直葬プラン(臨終→安置→死亡届→小さなお別れ式→火葬→納骨)を利用できます。

●114-4 有料老人ホーム「エデンの園」の共同墓
 老人ホームが入居者向けに共同墓を建立し、遺骨を受け入れている例もあります。「高齢者にとって楽しく生きがいのある安心した生活の場が必要」という趣旨で、全国8箇所(浦安、横浜、藤沢、油壺、浜名湖、宝塚、松山)に有料老人ホームを展開する「エデンの園」。

ここでは各施設で近隣の墓苑内に共同墓を建立し、入居者の遺骨を受け入れています。共同墓には「愛」または「友」の字が刻まれ、毎年春には慰霊祭が執り行われ、親族もお墓参りをしています。共同墓の使用には老人ホームへの入居費用のほか、30万円程度の申込金が必要で管理費はかかりません。財産を処分して終の棲家として老人ホームに入居した方が、亡くなった後も家族に負担を掛けたくないという趣旨で共同墓への埋葬を希望する例が増えているそうです。。
 





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