葬儀相談コラム


コラム第113回 喪章・半旗・弔旗



喪章
  ●お通夜やお葬式のときに、黒い小さなリボンを袖に付けている人を見たことはありませんか? これが、一般に喪章と呼ばれるものです。喪章は、喪中にあることを表す黒色のしるしで、黒紗などで作ります。

●113?1 喪章

 お通夜やお葬式のときに、黒い小さなリボンを袖に付けている人を見たことはありませんか? これが、一般に喪章と呼ばれるものです。喪章は、喪中にあることを表す黒色のしるしで、黒紗などで作ります。和服では蝶形にして胸に付けます。洋服では筒状の喪章(腕章)を左腕に巻いたり、リボン型の記章を付けたりします。喪主には喪服のほかに左胸に花形喪章を付けることがあります。これらは葬儀業者が用意してくれます。

 喪章は必ず左側につけます。これは、右よりも左上位という考え方によるものです。スポーツの試合などでも関係者を悼むという意味で選手が喪章を付けてプレーすることがありますが、この場合も必ず左側に付けています。

 急にお通夜に参列することになり喪服が間に合わなかったため喪章を付けて参列したという経験はありませんか?
よく参列者が喪章を付けているのを見かけますが、喪章は本来、亡くなった方のご遺族(目安は四親等までの近親者)やお手伝いをする受付係や葬儀業者が付けるもので、参列者が付けるものではありません。

 このように、喪章にはさまざまなルールがありますので、知っておくといざというときに便利です。最近は喪章セットなどが安価で販売されていますので、職場のロッカーなどに置いておくとよいでしょう。

 学生や生徒がお葬式に参列するときは、学生服(ブレザーを含む)が正装となりますので、喪章を付ける必要はありません。
 また、会葬時の服装は、ご遺族よりも格上の礼装を避けるべきとされます。家族葬など近親者や友人のみの葬儀で、服装が略式の場合などは、原則にこだわらずに喪章を付けるケースもあります。葬儀の形態がどんどん新しくなる中で、喪章の付け方も変わるかもしれません。そもそも喪章は、亡くなった人を悼む気持ちの表れということを思い出しましょう。

●113?2 半旗
 弔意を表すために、国旗などを旗竿の頭から竿の長さの3分の1ほど、または旗の丈の半分ほどに下げて掲げることを半旗(はんき)といいます。掲揚は慣習であり、国旗の取扱いに関する国際儀礼ともされています。もとは船同士の弔意を表す儀礼でした。現在は、官公庁では外国の国家元首の国葬のときのほか、震災で亡くなった方や戦没者の追悼式など国家的な葬礼の際に、半旗を掲げることがあります。一般の個人が亡くなったときに半旗を掲げることはあまりありませんが、弔意の表現方法として知っておきたい葬礼マナーの一つです。

 半旗には厳格な掲揚方法があります。一度、旗を旗竿の一番上まで掲げた後に、半旗の位置まで下げます。旗を降納するときは、半旗に掲揚されている旗を一旦旗竿の一番上まで掲げたあとに降納します。

●113?3 弔旗
 国家や君主などの凶礼の場合に掲げる国旗を弔旗(ちょうき)といい、一般には国旗が用いられますが、市旗、社旗、組合旗など民間の旗を用いることもあります。竿球(旗竿の上端に付ける球状の飾り)を黒布で包んで、旗竿の頭と旗との間に細長い黒布を付け、旗は竿球から少し離します。もとは弔旗が葬礼の儀式でしたが、遠くから見ると弔旗がわかりにくいなどの事情から、弔旗よりも半旗が用いられるようになりました。

玄関に掲げる国旗等、設備の都合で半旗が掲げられない場合、「弔旗」といわれる掲揚方法が用いられることがあります。

 弔旗や半旗をいつ掲げたらいいのかは、あくまで個人の意思によります。阪神・淡路大震災や東日本大震災の被災者を弔う意味で、毎年の発生日に弔旗・半旗を掲げる人もいます。
 





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